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【人事担当者必見!】退職者と良好な関係を築くオフボーディングとは?

退職を希望する従業員に対して、企業としてどのようにサポートしていますか?

退職を希望する従業員に対して、企業としてどのようにサポートしていますか?

会社を経営していく上で、人材の退職は避けられませんが、「退職者」の中には、退職時のコミュニケーションなどに不満を持つ方もいます。そこで注目されている手法が「オフボーディング」です。オフボーディングとは、従業員が退職の意思表明をしてから離職するまでの一連の体験を向上させるための施策です。

この記事では、オフボーディングの目指すべきゴールと退職相談のコツについて解説します。

オンボーディングとオフボーディングの違いとは?

オンボーディングとオフボーディングの大きな違いは、施策の「対象者」です。

オンボーディングとオフボーディングの大きな違いは、施策の「対象者」です。

「オンボーディング」は、新たに採用した人材の受け入れから定着・戦力化を向上させるための施策に対し、「オフボーディング」は、退職者の退職体験を向上させるための施策です。

退職者の退職体験をいい思い出にすることで、退職後もアルムナイとの良好な関係を維持し、再就職や取引先の拡大など、さまざまなメリットが生まれると言われています。

オフボーディングの始まりと目指すゴール

重回帰分析においても交互作用が有意であることを確認。
画像引用:パーソル総合研究所「コーポレート・アルムナイ(企業同窓生)に関する定量調査」

オフボーディングは、従業員より退職の意思を伝えられる相談から始まります。

前述したように、オフボーディングにとって重要なのは、「退職者の退職体験をポジティブな思い出にする」ことです。この施策について話すと、人事担当者の中には「あまり退職をひきとめてはいけない」とイメージする方もいるようですが、実際は少し異なります。

2019年にパーソナル総合研究所が実施した調査によると、退職時の面談で、すんなり退職を申し出た場合、関係性は悪化し、逆に引き留めた場合でも、関係性は満たされないことが判明しています。

つまり、ほどよいバランスが重要だといえます。

これらの側面を踏まえて、まず目指して欲しい第1のゴールは、「やめないで働き続ける選択をしてもらう」ことです。その上で、退職の意思が固い場合は、第2のゴールとして「良好な関係で退職してもらう」形を目指しましょう。

オフボーディングのバランスは難しい

第一のゴールが「辞めないで働き続ける選択をしてもらうこと」と説明しましたが、実際の退職面談で、その選択をしてもらうには難しいケースも多いです。

なぜなら、上司と退職者がお互いにゴール設定や相談を受ける立ち位置にあるかどうかの前提が、皆異なるからです。

例えば、年下の従業員からの相談は受けやすいが、年上に相談されるとアドバイスしにくい、男性からの相談は受けやすいが、女性からの相談は難しいなど。

また「引き留めできない理由」の場合、「自分や親の体調がよくない」「引っ越しします」「キャリアアップのために転職をします」などの理由の場合、上司から「もう少し頑張ろう」とは言いにくいでしょう。さらに相談を受ける上司によっても、スキルの差があります。

以上の理由から、オフボーディングは少し難しい部分があるといえます。

退職相談を受けるときのコツ

私独自の分析になりますが、退職相談を受ける時のコツは以下の2つに分類できます。

私独自の分析になりますが、退職相談を受ける時のコツは以下の2つに分類できます。

  • 退職を2つに分類して考える
  • 退職相談者が持ってくる「退職理由」の 仕組みと受け取り方を理解する

それぞれ詳しく説明していきましょう。

1.退職を2つに分類して考える

「退職」を2つに考えると、「未完了の退職」と「選択された退職」に分類できます。

未完了の退職」とは、不満や満たされなかった期待が積算され、最終的にやめる選択をした退職を指します。未完了の退職の大きな特徴は、従業員の満足度(ロイヤリティ)が低い点です。

一方、「選択された退職」とは、働き続けることをあらゆる角度から検討した結果としての退職です。選択された退職において従業員の満足度(ロイヤリティ)は、比較的高い傾向があります。

退職予定者の満足度をあげるためには、「未完了の選択」から「選択された退職」に持っていく必要があります。

実際にオフボーディングする際は、この考え方を念頭に入れ実施してみて下さい。

2.退職相談者が持ってくる「退職理由」の仕組みと受け取り方を理解する

退職理由にはしっかりと共通点があります。今回は、話が長くなるので割愛しますが、各管理職に「退職理由」の仕組みとオフボーディングにおける相談の受け取り方を理解してもらうのは、非常に重要です。

今後、会社全体でオフボーディングにしっかり取り組めば、アルムナイとのよい関係性は自然に作られると考えております。

記事参考:パーソル総合研究所 | 人はどのように会社を辞めるのか ~離職意思のメカニズム~

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