こんにちは。アルムナイ協会 代表理事の笠間です。
最近、アルムナイ制度の話をすると「やめることを歓迎する会社の制度なのですか?」とよく聞かれることがあります。
そこで今回は、アルムナイ制度の根本的な考え方についてお伝えします。
アルムナイ制度は、やめることを歓迎する制度なのか?
まず、アルムナイ制度は、やめることを歓迎する制度ではありません。
そもそもの大前提として、企業が継続して成長していくためには、いろいろな要素がありますが、「ヒト」という観点からいうと
社員が定着し、成長しながら働き続けること
まさにこれに尽きるわけです。辞めることを歓迎なんてしている場合ではないのです笑。
そのために企業は様々な人事施策を試行錯誤して練るわけです。(研修制度をつくったりキャリア教育を施したり、福利厚生を充実させたり、管理職の教育に力を注いでみたり……)
しかし、働き方や価値観は多様化していますし、働く側にも「キャリア自立」が求められてきているという背景もあります。また事情により、長期間離職する方もいます。
つまり、会社で成長しながら長く働いてほしいという企業の思惑がある反面
こういった背景も受け入れながら人材マネジメントをしていこうという考え方が「アルムナイ」ということなのです。
「やめることを歓迎する」というよりは、「辞めることも視野に入れた上で社員との関係性を作り上げていく」といった考えというとわかりやすいかもしれません。
アルムナイ制度とは?
アルムナイ制度の話をする前に、アルムナイの意味について改めてご説明します。
コトバンクによると、アルムナイ(alumni)はビジネス領域で「企業の離職者やOB・OGの集まり」を指します。
海外企業では、退職者を会社のOB・OGと捉え、そのネットワークとつながることにより優秀な人材を再確保する制度を「アルムナイ制度」と呼んでいます。
海外企業や外資系企業では、一般的な考え方です。
このように、会社との雇用関係はなく、退職者との関係を維持しようとしている企業は、日本ではまだそう多くありません。
日本の「アルムナイ制度」は、人事における新しい一つの考え方であるといえるでしょう。
アルムナイ制度のこれから
「アルムナイ制度」は、日本における人材領域の新しい考え方の一つです。
そして今では、大手の企業を中心に「アルムナイ制度」を取り入れる会社も増えてきています。
しかし、現状の「アルムナイ制度」は出戻り制度をはじめとした「退職者を活用する」「退職者とつながる」ための制度という趣旨にとどまるものが多いです。
(もちろん、これ自体も画期的な取組ではあるのですが)
会社が成長していくために必要なことは
社員が定着し、成長しながら働き続けること
これを大前提に考えるのであれば、
アルムナイの考え方を人事施策に活かし、会社で働いている在職者の働くモチベーションになるための広い意味での「アルムナイ制度」が必要になりますし、これが広まるにはもう一歩先の取組が必要と言えるでしょう。
アルムナイ協会では会社と社員が在職・退職の枠を超えて、永続的なパートナーシップを築けるようお手伝い、
そしてアルムナイ制度を活用して、社員の成長と定着、ひいては会社にさらなる成長をもたらすお手伝いをしています。
アルムナイ制度について詳しく知りたい方は、お気軽にコチラよりご相談ください。
引用元:コトバンク | アルムナイ